読了

新装版 世に棲む日日 (4) (文春文庫)

新装版 世に棲む日日 (4) (文春文庫)

過激な内容だった。

われわれは日本人ーことにその奇妙さと聡明さとその情念ーを知ろうとおもえば、幕末における長州藩をこまかく知ることが必要であろう。この藩ーつまり一藩をあげて思想団体になってしまったようなこの藩ーが、髪も大童の狂気と活動を示してくれたおかげで、日本人とはなにものであるかということを知るための歴史的大実験をおこなうことができた。

三巻より


日本人ってなんだろうという問いは、時代の潮流の中で幾度か顕在した。今もまたそんな時なんじゃないかと、そういう風におもいます。